かさの読書記録

すぐ忘れる読書記録 https://youtube.com/channel/UC7XFIu9p2yWXtmrvuYxlwAg

法廷遊戯 五十嵐律人

 

 

自分は、人とは違って特別な人間なんだと思いこむ時期が誰にでもあるような気がする。そしてそれらは、成長とともに黒歴史となって、特別な人間になれなかった自分をうわあああああと苛む。

太宰治人間失格を読んで、太宰は自分だ。と思った人は多いらしい。私もそうだった。

別に何の作品も作っていないくせに、変なペンネームを考えては友達に披露していた中学時代。ポップなものを蔑み、アングラなものを至高としていたあの頃。同級生の記憶から消えていたい。

 

法廷遊戯という本を読んだ。主人公にも、ヒロイン的な人物にも、誰にも感情移入できず、読むのに苦労した。唯一親近感が持てたのが、作中で軽薄な役を任されていた人だけ。でも、反発しながら読むのも疲れるし、一番ポップな人物がいなかったら途中で投げ出していたかもしれない。ミステリーの本筋とは関係ないのだけれど、ありがとうポップな人。ポップな人が道化を演じてくれた。ポップイズ太宰。誰がこんなブログを読むのだろう。と思って調べたら、ほぼ誰も読んでいなかったのでもう好きなように書きました。法廷遊戯のファンの方や、このブログを読んでしまった奇特な方が万が一にもいましたら、心よりお詫び申し上げます。